りんごの芯

思いついた事感じた事を言葉に ショートストーリーにしています。

理解するということ

私は臆病だ

嫌われたくない 失敗したくない 笑われたくない

そんな思いが昔からあった

そんな私は

数ある選択肢の中から好きなの選んでいいよと言われた時

どうしようかなーこれもいいしーと言いながら周りを見て反応をうかがい

多数の賛同を得られる選択をする

 

ケーキなどのものはその人たちの好みから外れてるものを選ぶ

 

そんな生き方をしてきた私には苦手なものがある

論理的に説明できない人

行動パターンが読めない人

意思疎通が出来ない人

自分の意思がない人

着ぐるみ

日本語を話せない人

面識のない男の人

説明をめんどくさがる人

 

私はこれらの人といると結構パニックになる

防衛したらいいのか安心していいのか

表向きはオープンにするけれども

行動一つ一つが気になって仕方ない

 

女子校で6年育って大学もほとんど女子との交流だったので

男の人の思考回路が分からないことがしばしば

だから病院の先生は女の人じゃないと安心できない

だから

初対面の人と話す時にはものすごく神経を使う

何度か話していきデータをとったり修正したり

親しい人でもデータが覆されると

え、なんで!?え?そう来るの?ってパニックそれが彼氏とかだと過剰に反応してしまう

 

自分が捨てられないために身につけた自己防衛なのだろうけれど

大人になってから足を引っ張るばかり

 

逆にどれだけ怒っていても根拠や理論が分かるとあっさりとあ、そうなのね理解したけど共感は出来ないね…と落ち着いていく

 

理解出来ないものを排除する癖は無くなったけれど

あまりいい習慣じゃないなぁと

 

まぁ少しづつ生きやすくしていこう

でも考えない人にはなりたくない…難しい

不器用

私は自他ともに認める不器用だ

手先の器用さと言うよりもなんというか

生きていくのに不器用

 

今日は大学の時の友達と会って久々にたくさん喋ったのだけれども

 

近況報告になり別れたんだけど…と

元彼について話していたら

もー可愛いんだから!ってはなしとか

ほぼ惚気みたいになっていて

友達も半分呆れ顔

そしてトドメの一言

「今でも好きなんだね」

 

そう。好きなんです

いや、好きとは違う愛おしくて大切な人

自分の愚かさから別れてしまい

そして気づく思ってたよりも好きで

思ってたよりも大切な人で

不動の1位を守っていた息子よりも

大切になっていたことに

 

別れてから気づくのだった

 

亡くなった友人は友人の母に

あいつは不器用なんだよって言ってたけども

ほんとに正解です

そして友人に言いたい

あんたも大概だったよって

 

不器用すぎる私は私なりに少しづつ変わっていこうと思った

別れたはずなのに、受け止めきれない

別れたはずなのにどこか現実味がない

 

私の言葉を吸収してくれるのは、息子と元彼のぬいぐるみだけになった

月が綺麗ですね

私は月を見る癖がある

月を見ているとホーっと息をつけるから

悲しい時は心が軽くなる

楽しい時はさらに楽しくなる

 

だから月を見るのが好きなのだ

 

そして最近気づいたことがある

どれだけ好きだと思っていても

ねぇねぇ見て!今日の月綺麗だよ

と言う気になれない人は実際そうでもない説

今とても大事で好きな人がいる

まぁ私のせいで傷つけちゃったのだけれど

 

いい月の日はその人に言いたくなる

一応我慢するんだけれども言いたくなって言ってしまう

 

その反面当時も今も好きだと思っていた元彼から連絡が来てめんどくさいな…という気持ちだけでなく

月が綺麗だった時その元カレに連絡したことがあったろうか?

と考えると

 

好きなものはずっと好きな私からしたら

大きな矛盾が生まれていることになる

間違えているとしたら好きと感じる気持ちなんだと思う

 

大切な人との別れは人生の1部が搾取されたような気持ち

公開と絶望と不安と悲しみ

いろんな悲しみがミックスされ襲ってきた

 

確かに元カレと別れた時も悲しかったが

悲しさだけしかなかった

それはお気に入りの小物を壊してしまった時のような感覚で

 

身を裂かれる辛さじゃなかった

 

夏目漱石が、I LOVE YOUを月が綺麗ですねと訳せと言った伝説は私にとっては正しかったのだった

 

綺麗なもの好きなものを見つけた時

伝えたくなる相手

それはあなたの大切な人

あなたが好きな人

大切にするべき人なんだ

息子2

暑さを乗りきって家に着いた

もちろんケーキも無事だ

 

きょうはもう執筆は諦めた

ずいぶん久しぶりに包丁を持った

さてさて、子供が好きなメニューってなんだろな

なんて思いながら

私の実家の誕生日の定番だったご飯を用意するつもりだ

チューリップ唐揚げとちらし寿司とお吸い物

そしてサラダ

 

トントントンと久々にしては鈍ってない腕に感動しながら

鼻歌を歌いながら作り続けた

 

作り終えたら少し寝ようかなと思っていたら

カチャリとドアの開く音がした

はっと時計を見ると7時…腕は鈍ってなかったが行動は鈍くなっていたようだ…

彼が仕事から帰ってきた

 

「お、いい匂いがするね、そっかお祝いメニューか!」

彼にとっても息子にとっても毎年同じメニューだからお祝いメニューと名が付いた

 

「お疲れ様、今日はケーキもあるから!」

「そっか!チョコケーキとショートケーキとザッハっトルテかえた?」

彼はもう分かっている

 

「ゲット出来たけど片道5分が溶けるほど暑かったよー」

「それ去年も言ってたね」

そう、彼はもう飽きている

「まぁいいから食べよう、疲れてるし」

と言うとさっさと食べて例年通りチョコケーキを食べザハットルテを半分残してお皿を片付けにたった

 

彼はお皿を洗いながら慎重に言葉を選びながら

「なぁもう終わりにしないか 君の息子は生まれることなく、おろされたんだろ これから生まれるこのためにも もう過去の話にしよう」

と言った

 

息子をおろしてもう5年も経ったのか

そして私は息子を失った時と同じ7週の子がお腹にいる

次に向かうべきなのだろう

 

暗い顔をしている彼の背中に

ありがとうと言い半分のザッハットルテを静かに食べた

息子

私はバックスペースキーがすきだ
私が書いたものを一文字一文字消していく
まっさらに戻った画面を眺めながらもキーから指を離せずにいる

ぼうっとまっさらな画面を眺めていたらコトッと木の机になにか置かれる音がした
キーから指を画面から視線をはなし音のした方をむく
そこにはホカホカ湯気のたったココアと共に
今日は8月12日だよ お疲れ様ひと休みしてねというメモだけが残っていた

わたしが作家という肩書きを持って早半年経っていた
全く作品ができない
俗にいうスランプに早々に陥っていた
書いては消し書いては消し
気づけば息子の誕生日になっていた

ケーキを三つ買おうと思い立ち上がったが
鬱陶しい蝉の声がだるい体の中に響き渡り気怠くなる

伸びきったTシャツを脱ぎ捨て半袖のブラウスを着る
短すぎるショートパンツを踏んで脱ぎ去り柔らかな紺色のスカートを履く
顔をサクッと洗い粧水 乳液 クリームとテキパキと保湿する
化粧はゆっくりのせていく
長い髪の毛をきゅっと結び完成

服のシワを確認し帽子を選びクラッチバッグに財布とケータイを入れ準備オッケイ
重い扉を開け久しぶりに浴びる太陽は突き刺さりクラっとしながら
ケーキ屋まで徒歩5分 の道のりを歩き出した
これは何回目の息子の誕生日なんだっけなと
指をおり数える

彼はチョコレートケーキ私はショートケーキだな
息子はなんだろうチョコレートケーキにしようかな

なんて考えていたらケーキ屋さんに到着
普通のチョコレートケーキとショートケーキそしてザハットルテ最高の組み合わせだ

ケーキを持って歩く時にはすごく緊張する
コケてしまわないか横になってしまわないか
片道5分が頭を抱えるほど長いと思った

仮面と素顔

「かっこいい人」「面白い人」「部活頑張ってる人」

卒業を控えた私たちに渡された評価表ならぬ卒業生への文集的なもの

見事に3つのトップスリーにランクイン 写真写りは最悪

 

順位をつけられた

 

また順位をつけられた

 

良かった…載っていてそう思った

 

でも苦しくなった

私はかっこよくも面白くも頑張ってもいなかった

卒業近くなって先輩好きですみたいな女子校特有の手紙やDM

 

なぁ君らが好きな私って自分で死にかけた私?自分で自分を傷つける私?

精神科に行ってカウンセリング時間ずっと黙ってる私?

 

違うよね

 

でもこれが本当の私なの

 

部活の寄せ書きだって

先輩のおかげで楽しく部活できたとか面白かったとかみんな同じ文

 

誰か私を見て本当の私をちゃんと見てって言いたかった

親でさえも見てくれない 私を 見て

 

でも結局上っ面で積み上げた人脈

卒業して地元を離れたらパタリと連絡は無くなった

 

そんなもんなんだけどどの関係も

結局怖くて嘘をつく

 

実際自分のこの性質は受け入れられないことの方が多い

 

勇気をだして言ってみても

実際自分に被害があるとみんな避けていく

ただ受け止めてくれればいいのに

 

ただ大丈夫だよと言ってくれればいいのに

 

誰かの言う可愛いも誰かの言う好きだよも

どの自分が可愛いと思ってどの自分を好きなのか分からないから怖い

 

もう捨てられたくなくていい子にしても

限界はくるふっと意識が遠のいて私が暴れている

あーやっちったなあーあって見てる私

 

我に返って必死に謝る 

またやってしまったという罪悪感と自分への憎しみを込めて

私は仮面を沢山被った人形だ

 

ただその人が好きならば

もうその人の幸せを願うしかきっと私には出来ないんだろう

この手でこの気持ち全てで誰かを幸せになんてできない

 

明日起きたら病院に連絡して

きちんと言ってもらおう

お前はおかしいって

そしたらそれを盾にして好きな人をはねかえそう

大切な人をはねかえそう

 

ちゃんと好きになるということ

大切な人は失ってはいけないこと

たくさん学べた

きっといい人生だったんだと思う

たくさん人を傷つけて私だけ学んで本当に

 

クズだなぁと

 

でも私なりに進むしかない

明日朝起きたら

子供の声

担当の子を半泣きにさせた

理由はよく分からなかったのだけれど

説明してもヘラヘラっと聞かないから

なんで聞かないの?って聞いたら分からないから って…

先生が話すのが分からないの?

じゃあどうしたら分かる?って聞いたら

一人でやるって言い始めて

 

最初はのりのりでやってたのだけれど

だんだん上手くいかないことを言葉で態度で出さずに悶々と手をぶんと振って声にならない声を発していた

 

時間になったからもうおしまいだけどゴールできた?

出来てなーいと爽やかな笑顔…

なんで出来なかったのかな??(半分呆れ気味)って聞くとだんだん顔歪む

泣きはしなかったけど 逆にそれが怖かった

 

子供にとって感情を出せない

親が来ても泣けない

それってすごく怖いことで

信頼関係がある親の前ですら泣けない

 

悲しいなぁと

時間があればゆっくり話せるのに

なんせたかが習い事の先生ですから

 

Twitterでお悩み相談もしてるけど

女子高生がひたすら死にたい死にたいって

いやモーこっちが死にたいんだけど…

となりながら 経験談とか話すも聞いてない

いや、分かるよ 私もそうだったから

ただ止めて欲しいんだよね

ただ大事にして欲しいんだよね

 

分かるからこそもどかしい

生きれば分かるとしか言えない

私も前はそう言われていた

けど生きてみて分かることとそれでもまだ死にたいと思うことがある

 

あー無力だな

なんて思う

けど私一人の力で引き上げるのは無理だ

そう諦めてしまうのも悲しい

 

苦しいなら言ってくれ

何が苦しいか

何が嫌か

 

言わないと誰も助けれない